音楽講師が8年レッスンして見つけた着実に上達するギター教室の通い方

音楽のレッスンは効率よく受けよう

どんな方でもほぼ100%ギターが弾けるようになる方法があります。

それは弾けるようになるまで絶対にやめないこと。単純かつ最強のメソッドです。

とはいえ、いざギターを始めようという方にとって実際は他のことと両立して続けられるかどうか、や音楽に昔から苦手意識がある、など不安をもつ方も多いではないでしょうか。

特に仕事や子育てに追われる社会人の方はなかなか自分の趣味に割く時間がとれないのが現状のようです。

そのため今回は

  • 年代別の音楽を楽しむ人数や時間のデータ
  • 練習やレッスンで意識すべきこと
  • 短い時間で上達するための工夫

などについて書いていきたいと思います。

①音楽をいつまでも続けるために

(1)年代別音楽人口

まず年代別でどんな人たちが音楽を楽しんでいるのか見てみましょう。

年代別音楽を楽しむ人口

このグラフは社会生活基本調査という総務省が2016年に行った統計調査のデータを元に作成したものです。

音楽を学ぶ多いのは学生などの若い人が最も多く、10~14歳は178万人。そこから少しずつ減り、20代後半は89.1万人と約半分まで減っています。このことから仕事などで忙しくなってくると音楽から離れてしまう方が多いのがわかります。

(2)年代別一日のうち趣味に費やす時間

では実際に一日あたりでどのぐらいの時間を趣味や娯楽に充てているのか見てみましょう。

年代別趣味や娯楽に費やす時間

こちらも同様の調査からまとめました。やはり、働き盛りで子育てなども担う30~50代が一番自由な時間が少ないようです。

(3)忙しい人にこそ音楽が必要

予想通り20~50代ぐらいの方が生活や仕事に追われ、なかなか好きなことを楽しめていないというのが実情のようです。

しかし、そんな方にこそ音楽が必要だといえます。なぜなら、音楽にはストレス解消に効果があり、日々の生活に活力を与えてくれるからです。

次に全国労働衛生団体連合会が2015年12月から2016年11月の1年間で行ったストレスチェック結果の分析をまとめてみました。

年代別ストレスチェック結果

20~50代が13%以上と高ストレス者の割合が高く、自由な時間の少ない方は仕事上の責任などからストレスの多い生活を送っているというのがわかります。

(4)音楽鑑賞がストレスを減らす

では音楽は本当に人を元気にしてくれるのかということについてみてみましょう。

2013年に富山大学で14人の受検者に面接や暗算の課題をこなして負荷をかけた後、シュトラウスの「青く美しきドナウ」やクライスラーの「愛の喜び」などの音楽を聴かせ、4分置きに唾液採取などでストレス診断をするという研究が行われました。

その研究論文から、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールや心拍数の値が下がったことが分かっています。

音楽がコルチゾールを減らすという実験結果
唾液中コルチゾールの平均値の変化

音楽を楽しむことが日常生活におけるストレス軽減に効果があることが立証されています。音楽療法という分野が確立しているのも頷けますね。

となると、やはりストレスを多く抱えている20~50代の方にこそ音楽と共にいきいきと過ごしてもらいたいところ。では実際そんな方たちがどうやったら練習を続け、上達できるのかを考えてみました。

②レッスンの上手な受け方

レッスンの上手な受け方

では実際に教室に通う際や、練習をするうえで意識していただきたいポイントを挙げていきます。

(1)レッスンの間隔をコントロールする

レッスン日程の決め方には大まかに二通りの方法があります。

①その都度自由に予約する方法

毎月空いた時間に予約していく方法です。

こちらは学生のテストや仕事にスケジュールに波がある人におすすめです。自分で間隔を調整できるため、忙しいときは間をあけて前回の復習をきちんと消化してから次のレッスンに臨めます。

ただし管理しきれず月末にまとまって受講するなどとなってしまうと逆効果です。自分に甘くならず、マメにできるかどうかがポイントです。

②毎週曜日と時間を固定する方法

レッスン日を毎週〇曜日の〇時からと決めて通う方法です。

こちらは毎週決まったサイクルで行動できる方や、逆にどうしてもサボりがちになってしまう方がモチベーション維持に使う場合におすすめです。

気づいたらあっという間にレッスン日になってしまったなんてことがないよう、月のレッスン回数を調整しましょう。

(2)1回のレッスンで1つだけ覚える

一度にたくさん教わってもきちんと消化し、身につかなければ意味がありません。

1回のレッスンで覚えるポイントは1つだけで十分です。せっかくレッスンに来たんだからあれもこれもと覚えようとせず、テーマを絞って習いましょう。

そのためのテーマは自分で探すこと。練習の中で気になったことをメモしておいて「次回は先生にこれを聞く!」と決めておくようなやり方ができるとベストです。

(3)手続き記憶を増やす意識をもって練習する

運動技能などにおいて身体が覚えているという状態のことを手続き記憶というのですが、練習ではこの数を増やす意識を持つことが重要です。

手続き記憶

長期記憶の一種で、自転車の運転や楽器の演奏などに関する運動性技能、反転した文字を読み取るなどの知覚性技能、パズルを解くなどの認知性技能の3種に分かれている。

経験の繰り返しにより獲得され、一旦形成されると、意識的な処理を伴わず自動的に機能し、長期間保存される特徴を持つ。

これらを増やすことで、気持ちと技術に余裕が生まれ次のことに意識が回るようになります。

練習前の頭の中のイメージ

練習前の頭の中のイメージ
曲の内容が頭に入っていないと全て意識して弾かないといけないので大変。

練習後の頭の中のイメージ

練習後の頭の中のイメージ
楽譜と指使いも覚え、表現に集中できるようになった状態。

これを身につけるには反復練習しかありません。テーマを決めて目的を絞りゆっくりと繰り返し弾くようにしましょう。

(4)表現、技術、理論のバランスよく学ぶ

音楽において最も大切なのは表現すること。芸術の大前提です。

初めのうちは技術にばかり目が向いてしまいがちですが、最終的には楽器を通じて感じたままに音楽を自在に表現できる力が大切になります。

技術とはそのための能力であり、「表現のためのツール」であるという認識を持ちましょう。

音楽における表現・技術・理論のバランス

また、同様にある程度の音楽理論も必要になります。人によっては苦手という人もいるでしょう。音楽は理屈じゃないという人もいるでしょう。

もちろん音楽は自由なものではありますが、一定の型はあります。今までの先人たちがどうやったら心地よく聴こえるかを研究し、まとめたものが音楽理論です。

それを学ばずしてがむしゃらに練習するのは地図を持たずに目的地を目指すようなもの。いつかたどり着くとしても時間ばかりがかかってしまいます。

理論の勉強は通勤時間やちょっとした合間で十分可能です。高度なジャズをやるわけでないにしろ、用語の意味、音階の種類、コードの仕組みぐらいは最低限知っておきましょう。

(5)人に聞いてもらう

発表会・ライブ・コンサートなどに積極的に参加して日々の練習の成果を人に見てもらうのもおすすめです。

  • 目標になる
  • 練習のマンネリ化を防ぐ
  • 自分の欠点が見つかる
  • 音楽仲間ができる
  • 新しい音楽に触れるチャンスになる

など様々なメリットがあります。人前は緊張するから苦手という方も多いと思いますが、ステージに立つということはなかなか経験できることではありません。

今の実力をみてもらうぐらいの気持ちで十分です。教室主催の発表会など機会があればどんどん参加してみましょう。

(6)人の演奏を聴く

時々ライブやコンサートに行って生の音楽を聴く機会を作りましょう。

リスナーとして楽しめることはもちろんのこと、自分も演奏する立場としてテクニックや音作りなど参考にすべきところがたくさん見つかるはずです。憧れを目標に変え、自分に活かしましょう。

③良い楽器や機材を使って練習の効率を上げる

質の高い機材を揃える

(1)良いギターは弾きやすく力が要らない

弾きやすいギターは脱力しやすく、技術が身につきやすくなります。

具体的には弦高といって弦からフレットまでの距離が近い程少ない力で押さえられるので左手が楽になります。

良い楽器は丈夫で長く使えるため、早い段階で自分のパートナーとなるものを見つけましょう。

クラシックギターの選び方はこちらをご参照ください。

(2)メトロノームを上達のものさしにする

メトロノームはリズムトレーニングのためだけでなく、技術を可視化し、練習計画を立てるために使うことができます。

例えば、下図のように目標テンポから逆算し、どのぐらいのペースで練習するかを決めることができます。

メトロノームを使った練習の目標のたて方

メトロノームを使って練習計画を立てる流れは

  1. 曲の理想のテンポを決める
  2. いつまでに達成したいか目標を決める
  3. 今の実力でミスなく弾けるテンポを探す
  4. 練習日あたりどのぐらいずつテンポを上げるか決める
  5. 練習する
  6. うまくいかなかったら計画を修正する

となります。例は短期的な計画でしたが、同じ考え方で長い目で練習することも可能です。この方法は上達の過程が数字でわかるためモチベーション維持につながります。

(3)自分の演奏を録音する

これもメトロノームと同じですが、自分の演奏の良いところ、悪いところ知るためにこまめ録音して聴くようにしましょう。

  • 曲が通せるようになったら一度録音
  • 弾けてないところを楽譜にチェックをいれる
  • 次回抜き出し練習をする

目的はあくまで練習に活かすことなので音質にはこだわらなくて大丈夫です。スマホのボイスメモ程度十分聴けると思います。

③どうしても通えないと思ったら

ギター教室に通えない場合は

(1)レッスン回数を減らす

月に通うレッスン回数を減らして調整しましょう。

いきなり0にしてしまうと他のことに流されてしまい、再開するのがなかなか難しいのが実際のところ。ペースは落ちますが、月に1,2回でもやり方次第で上達はできますし、音楽に対する気持ちを片隅に留めておくことができます。

(2)オンラインレッスンに切り替える

オンラインレッスンで移動の負担を減らす方法です。

休みの日にギターを担いで出かける時間を作るのはなかなか大変ですが、自宅で受けられれば解決することもあります。スカイプなどをはじめ、現在のソフトウェアは無料で高画質、かつ高音質で通信できるので誰でも手軽に受講できます。

音源やテキストファイルのやりとりがスムーズに行えるというメリットもあります。

(3)休会・退会する

それでもままならないときは、一旦休会、退会をしましょう。音楽はその気にさえなればいつからでも再開できます。

ただし、各教室ごとの規約に則って手続きを進めなくてはいけません。事務処理のため申請の締切日が決まっている場合が多く、それを過ぎてしまうと翌月の授業料が発生してしまうことがあります。

余裕をもって考えをまとめておきましょう。

④まとめ

レッスンの目標は上達です。いくら楽しくても上手くなれなければ続かなくなってしまいます。そのためには各々がいかに短い時間で上達するかを研究、工夫する必要があります。

そして音楽教室はあくまでみなさんの練習をサポートするためのサービスです。講師に頼るだけではなく、うまく利用してください。自らを高めようという意識を忘れず、一緒に楽しい音楽ライフをつかみ取りましょう。


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